春景色
春の季節はとっても美しいと私は思う。
今の頃は、3月になった。時間の経つが早いなあ、と私自身もそれに驚かされた。冬休みの間に何やらをするかと、細かく振り返ってみると、実は何にもしなかったのだ。それに対して悔しがってるのだ。生活を充分に送るのも、容易いことではないだろうと、私に思う。
今、私、二階のバコニーに立ち、外の景色を見つめている。昨夜から雨が降り止まない。雨によって、気温もどっと下がってしまい、清々しく感じられる。冷たい微風が、木の葉をゆらりと吹いた。地面も濡れ、木々の葉っぱの色も深くなってきた。と同時に、雨の滴が落ちる音を引き続き耳にしている。目の前にある風景は、絵のように美しいのだ。
こういう生活は、退屈ではなく、かえって楽しくて、趣があるなのだ。生活の美を発見する習慣があれば、きっと、その人の人生はたいへん気楽だろう。私、そういう人になるため、努力してしまう。
自然の景色を好きだ。特に何も言わずに、静かに眺めるうちに、落ち着かない心地も良くなった。静寂のあまりの環境に住むことは、何よりだと思う。七賢人という物語が聞いたことがあるかな。その故事はすごく面白い。それは、中国晉代、世俗を避けて竹林で、琴を弾き酒を酌み交わしながら清談に耽ったという七人のことだ。実に言うならば、もしできるならば、私はそういう生活がすごしくてたまらないんだ。夢に見るもいい。桃源郷の景色は綺麗だろう、そしてその中の人々は幸せなのだろうと、思わずに、可笑しい事を考えてしまう。
古代の暮らしはどうなのかな、それで雅言とは? 等々の問題はたくさんだ。書籍が読めば読むほど、万事に対する好奇心も強くようになった。だが、やはり、世間の中に、たくさんの不可解な物事が有りすぎじゃないの。
学べば学ぶほと、自分の無知を、やむを得ずにわかってきて、わかればわかるほど、習いたくて堪らん。古之学ぶ者、己の為なり、今之学ぶ者、人の為なり。私、前者に選ぶに間違いないのだ。